配当所得の確定申告について

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株式投資をしていると、配当金が年に何度か入ってきます。

その配当金にも税金がかかってくるんですが、その申告方法について2017年度税制改正で大きな変更があったのでまとめておきます。


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上場株式等の配当等の申告について

税制の単語

『上場株式の配当』???『等』を連発していますが、法律の文言にはこの『等』がよくでてきます。適当に~などっていう意味ではないんです。これにはきっちりと意味があります。

所得税制でも『総所得金額』と『総所得金額』という言葉があってそれぞれ明確に定義されているので注意が必要です。『等』を見逃すとえらい目にあることも。

じゃあこの上場株式『等』、配当『等』は何を表すのか?そこまで説明していると長くなりすぎてややこしくなってしまうので、ここでは説明しません。

普通に上場している個別銘柄に投資してもらえる配当金は、99%『上場株式等の配当金等』になるので気にする必要はありません。

どう変わったの?

『所得税と住民税で異なる課税方式を選択することが可能であることが明確化』されました。明確化というまたあいまいな表現ですが、ようは現行法のまま解釈を明らかにしたということです。なので、2016年分の確定申告から適用できると考えられます。

これだけでは、まだなんのこっちゃだと思います。興味があれば読み進めてください。個人投資家にとってはメリットが大きい変更です。

申告の方法(課税方式)

上場株式等の配当等の申告は、3つの課税方法を選択することができます。

  • 確定申告不要制度
  • 総合課税制度
  • 申告分離課税制度

申告分離課税制度を選択した場合は、その年に受け取ったすべての配当金を申告分離課税制度で申告する必要がありますが、それ以外の場合は、配当金計算書ごと(特定口座で配当金を受け入れている場合は口座ごと)に総合課税制度か確定申告不要制度を選ぶことができます。たとえば、A社からの配当金は総合課税、B社からの配当金は申告不要とすることができます。

課税方式によるメリットデメリット

確定申告不要制度

配当金は所得税15.315%と住民税5%が源泉徴収されます。なので、配当金をもらった時点で一応納税は終わっています。なので、そのまんまほっておくことができます。それが、『確定申告不要制度』といわれるものです。

メリット

  • 申告しなくていいので楽ちん
  • 配当額によらず所得税率は15.315%住民税率は5%で一定
  • 住民税の所得金額に含まれないので国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療制度の保険料算定で有利

デメリット

  • 税額控除の配当控除が受けられない
  • 住民税の所得金額に含まれないのでふるさと納税の上限額が増えない

総合課税制度

給与所得、雑所得(年金など)、事業所得などと合算されて課税されます。所得税は累進税率となるため、配当以外の所得が少ない場合に総合課税を選択するとメリットがでる場合が多いです。

税額控除の配当控除があるので所得税が少なくなる傾向がある一方、住民税率は10%となり申告不要や申告分離の5%と比べると税負担が増えます。

メリット

  • 税額控除の配当控除が受けられる
  • 住民税の所得金額に含まるのでふるさと納税の上限額が増える

デメリット

  • 所得税率は他の所得と合算され税率が変わる(メリットの場合も)、住民税率は10%
  • 住民税の所得金額に含まれるので国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療制度の保険料算定で不利

申告分離制度

株式の譲渡が申告分離課税となるので、繰越損失との相殺できることが一番大きなメリットです。相殺後にプラスがあれば社会保険料などの算定に含まれるので、繰越損失の額や配当金額などによってメリットにもなりデメリットにもなります。税負担と社会保険料負担の両方で考えないといけません。

社会保険料が関係のない人は、申告分離を選択することでふるさと納税の上限が増えるのでふるさと納税でのメリットがでてきます。

メリット

  • 繰越控除を使える
  • 配当額によらず所得税率は15.315%住民税率は5%で一定(申告不要と同じ)
  • 住民税の所得金額に含まるのでふるさと納税の上限額が増える

デメリット

  • 税額控除の配当控除が受けられない
  • 繰越控除後の金額が住民税の所得金額に含まれるので国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療制度の保険料算定で不利

どう申告すれば得?!

3つの課税方式それぞれにメリット、デメリットがあります。

今回の『明確化』では、所得税と住民税で異なる課税方式を選択してそれぞれのメリットのいいとこどりができることになったということです。

ではどのような課税方式を所得税と住民税で選べばいいのかということになりますが、これはそれぞれの人の状況によります。他の所得の額、繰越損失の有無、社会保険の種類、所得控除の額・・・。ひとそれぞれで一概にこの組み合わせで申告するのが得とはいえません。

ただ、主に次の2つの場合でいままでより有利になることが多いと思います。

住民税の負担の軽減

他の所得が少ない場合、所得税では総合課税を選択し税率や配当控除のメリットを受け、住民税では申告不要と選択して住民税の負担を抑える場合です。

場合によっては、住民税を申告分離を選択することでふるさと納税の上限額が増えメリットがでる場合もありますが、逆に社会保険の算定に含まれる点に注意が必要です。

社会保険の負担増加を防止

繰越損失がある場合、所得税で申告分離を選択して繰越控除を適用して、住民税で申告不要を選択し社会保険料が上がることを回避できる場合です。

どうすれば違う課税方式を選択できる?

国税庁に確定申告をするように、お住まいの自治体にも確定申告をすることで異なった課税方式を選ぶことができます。

手間が増えてしまいますが、勉強にもなりますし、実利も伴うのでぜひ活用してください。

自治体によってホームページで告知しているほど完璧に対応しているところもありますし、また逆の場合もあると思います。詳しくは、市民税課にいって聞いてみてください。制度の変更から間もないので担当者によっては把握してない人がいるかもしれませんので注意してください。

まとめ

上場株式等の配当等の申告で、所得税と住民税で違う課税方式を選択できるようになったことについて書いてきました。

それぞれの人の状況によって有利な課税方式が変わってくるのでこれがいい!と言えない点が残念ですが、みなさんの状況を把握してベストな課税方式を選んでください。

場合によっては数十万以上のメリットがある人もでてくるはずです。

少なくとも住民税で総合課税はいいとこなしですので、申告分離か申告不要を選びましょう。



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