株式投資~資産1,000倍への道~その7 その保険必要ですか?

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『世界中のディズニーに行きたい!』を実現するためには、お金が必要です。

管理人は、株式投資歴27年3カ月。生涯投資家を目指しています。今の目標は、投資成績1,000倍。

自らの投資を見直すためにも、これからの投資生活のためにも株式投資についてまとめていきたいと思います。

管理人の投資成績

資産推移グラフ201804

その保険必要ですか

株式投資をテーマにしているシリーズですが、今回はちょっと話題がそれて保険の話です。

まずはこの表をご覧ください。

  ???
競馬 74.1%
パチンコ 約85%
競艇 74.8%

この数値はなんだかわかりますか?日本のギャンブルの還元率です。つまり、掛け金のうち約2割を運営者が受取って残りの約8割をあてた人に返されるという仕組みです。

なんのこっちゃ・・・?

ひとまず置いといて保険の話に戻りましょう。

保険とはなんだろう?

保険とは、将来起こるかもしれない危険に対し、予測される事故発生の確率に見合った一定の保険料を加入者が公平に分担し、万一の事故に対して備える相互扶助の精神から生まれた助け合いの制度で、私たちを取りまくさまざまな事故や災害から生命や財産を守る為のもっとも合理的な防衛策のひとつです。

保険の業界団体、一般社団法人日本損害保険代理業協会のHPから引用させてもらいました。

ぎゅっとコンパクトにまとめると、『相互扶助の精神、助け合いの制度』ということです。

保険の種類

保険にはいろんな保険があります。

日本国民ならほぼ強制的に入らなければいけない公的な保険。例えば、健康保険、年金(厚生、国民)など。

個人が必要性に応じて入る民間保険。生命保険、がん保険、自動車保険、火災保険など。

・・・

どんな保険に加入していますか?

日本人は保険が大好きです。生命保険、学資保険、養老保険、がん保険、自動車保険、火災保険・・・。それぞれの人がもっているリスク(不確実性)に対してオーバーヘッジ(不確実性の過剰回避)していて、その結果出費(コスト)が嵩んでいる人を多く目にします。

どんな保険に入っていて、どんなリスクをカバー(ヘッジ)していて、そのためのコストはどれぐらいかかっているか?把握していますか?

毎月の保険料が多すぎて家計を圧迫していませんか?

保険は必要最小限で

管理人は保険は必要最小限でいいと思っています。どれぐらいが必要最小限なのかは、それぞれの人の資産状況、ライフプラン、家族構成や環境によって大きく変わってくると思いますが、それぞれの状況で必要最小限でいいと思うのです。

ちなみに管理人はCFP®認定者です。テキトーに言っているわけではありません。CFPといいうのは、世界24か国で通用するファイナンシャルプランナーの最上位資格です。

必要最小限でいい理由

以下、病気などのセンシティブな例を取り上げます。読者のなかには気を悪くされる場合もあるかもしれませんので、そういう場合は読み進めないようにお願いします。

保険料と保険金のバランス(個別例)

例えば実際にあるがん保険で検証していきましょう。

条件 30歳男性
保険料月額 1,409円
保険期間 終身
支払期間 終身払
給付金入院日額 5,000円
1入院限度日数 60日

この表は30歳男性が加入できるあるがん保険の諸条件です。シンプルな保険を取り上げました。手術一時金や祝い金の支給、貯蓄性はなく、がんと診断され入院した時に保険金が支払われる単純な保険です。

30歳男性の平均余命(寿命じゃないですよ)は51.4年。保険料の支払いは終身払ですから 1,409円×12カ月×51.4年=869,071円。約87万円を支払う保険です。

がんって一生でどれぐらいの人がかかる(罹患する)んでしょう?男性のがんの罹患率は54%です。約半分の人は、がんに一度もかかりません。で、仮に罹患したとして、治療で何日入院するんでしょう。これも癌腫や年齢、性別によって差がありますが、平均すれば20~30日程度です。(データ元により差がある)

ということは87万円の保険料を支払って、給付を受けられる金額は 54%×30日×5,000円=81,000円。

もちろん異論もあるでしょう。罹患が1度とは限らない。がんが寛解したあと転移・再発の可能性もある。癌腫によっては入院が長期化する場合もある。・・・

確かにそうです。管理人が計算しているのはあくまで平均値のことです。自分や家族がどういう病気にかかるのかわからない。なので、不安になるんですよね。その気持ちすごくわかります。でも、平均値ではこういう計算が成り立つのです。

『1日コーヒー1杯の金額でこの安心』

感情に語り掛けるCMはこのためです。

貯蓄はありませんか

上記の例でいうと、81,000円以上の貯蓄はありませんか?あるのであれば、わざわざ保険に加入しなくてもいいともいえませんか?

保険は万が一の相互扶助。万が一の時に自分で経済的にまかなえるなら、助けてもらう必要はないんです。

インフレ(医療制度リスク)ヘッジができていない

保険は長期的な視野で考えなければならない商品です。保険金(給付金)の価値についても長期的に検討しないといけません。日本はこの30年物価が上がらないという異常な経済状態に陥っていますが、世界に目を向けると・・・。

米国ではこの30年で物価は2.17倍、中国は4.27倍、インドは8.3倍、ブラジルは351万倍になっています。

上の例で、30歳男性が加入したがん保険。30年後に罹患したとして、物価(医療費)が2倍になっているとすると、日額5,000円の給付の価値は半減していることになります。4倍になっていたら、8倍になっていたら・・・。国債発行額が多額な日本、医療制度の持続可能性に疑問ある日本が今後どういう状況になるかはわからないことです。

定額がん保険の場合、現時点の医療費水準での経済的なリスクヘッジはできても、インフレや医療制度変更によって変わる罹患時点の医療費水準でのヘッジはできない仕組みなんです。

保険会社の上場に疑問

MS&AD(三井住友、あいおいニッセイ同和)、ソニーフィナンシャル、SONPO(損保ジャパン日本興亜)、第一生命、東京海上・・・。名だたる保険会社は株式市場に上場しています。

上場企業である以上、株主重視の経営にならざるを得なくなります。経営者は利益率の向上、配当性向の積み上げ、売上の成長を求められながら経営にあたるわけです。株主にとっては当然のことですが、被保険者から見るとどうなのでしょう?

売上の成長をさせ利益率を上げ配当をだすためには、被保険者(契約者)からの保険料を上げ給付額を減らしていくのです。利益率がよく配当利回りの高い株主から見たいい保険会社は、被保険者から見るととんでもない保険会社ではないでしょうか。

『相互扶助の精神、助け合いの制度』

この言葉はどこに行ったのでしょう。保険会社と株式会社はどうしても両立できないと思ってしまいます。

純保険料と付加保険料

保険の掛け金(保険料)を払うときの中身って知ってますか?

純保険料と付加保険料に分かれます。

純保険料は、加入者に万が一があった場合給付するための費用負担。まさしく『相互扶助の精神、助け合いの制度』の部分です。

付加保険料は、その他経費です。保険会社の従業員の人件費、オフィスの費用、広告宣伝費、利益など。

できれは付加保険料がないほうがいいんですが、そういうわけにもいかないですよね。いろんな経費がかかりますから。利益を出す必要があるのかどうかは別として、経費が少なからず必要です。

問題はそこがブラックボックスだということです。皆さんが加入している保険で毎月支払う保険料のうち、純保険料と付加保険料の割合がどれぐらいか知っている人はいますか?いないはずです。だって、保険会社は発表していないですから。(ネット系1社を除き)

加入者は月額いくらといわれれば、中身を理解する方法はないので支払うしかありません。価格交渉する余地もありません。

まとめ

保険会社は、都心一等地にオフィスを構え、CMを流し、従業員に高給、株主には高配当を支払います。その原資はすべて被保険者の保険料です。純保険料と付加保険料の比率は公表されていませんが、決算短信などの情報から推測すると大手保険会社で約50%です。

前述の『30歳男性がん保険』の例は87万の保険料に対して期待給付額が8万と純保険料(本来の保険料)は全保険料の1割です。これは極端な例ですが、いろんな保険を平均すると支払った保険料の半分しか給付にまわっていないという現実があるのです。

賭け事と保険を比較するのは適当ではありませんが、冒頭の競馬、パチンコ、競艇など日本の賭け事の還元率約80%が良心的に思えてきませんか?『保険会社が暴利を得ている』と思いませんか?『相互扶助の精神、助け合いの制度』の精神はどこですか?

ほとんどの保険が定額保険でインフレヘッジができないうえ、支払った金額の約半分が消えてなくなる相互扶助、できる限り利用したくないですね。自分の貯蓄でカバーできるリスクには保険は不要です。

じゃあどんな保険が必要か

『保険は必要最小限で』と書いてきましたが、逆にいうと『必要な保険はある』んです。どんな保険か?

万が一が起きたときに経済的にカバーできないことは保険でカバーしておきましょう。

車に乗る場合の自動車保険(任意)、個人賠償責任保険、火災保険。このあたりは、万が一があると数千万円、億円単位の経済的負担が発生します。やはりそれはカバーしておきたいですね。もちろん、貯蓄が数億あるなら必要ないと思います。

お子さんをお持ちのかたの定期保険。こどもが成人するまでは経済的に困らないようにと考える親御さんも多いと思います。そういう場合は貯蓄性のないいわゆる掛け捨て型『定期保険』でカバーしてください。限定的な保険期間の定期保険は保険料が驚くほど少なくて済みます。もちろん、数千万の貯蓄があればこれも必要ないでしょう。

必要最低限の保険は考え方、環境によって千差万別ですので一概にこうだとはいえません。少なくとも、万が一のときの経済的負担、支払う保険料総額、受ける給付額総額は確認してから判断して下さい。

意外とある公的保険の給付

保険加入の判断には、万が一のときの経済状況がどうなるかと考えることが大事です。万が一の場合、出費だけではなく収入が増えることもあります。また、出費が思っていたより少なくなることもあります。

それは、日本人ならほぼ加入している公的保険(健康保険制度、年金制度)からの給付があったり補助があったりするからです。

遺族年金、障害年金、高額医療費制度などについて理解を深め、万が一のときに公的保険からどれだけの給付があるのかを理解することも大事になります。

まとめのまとめ

そういったいろんな環境を考慮にいれて加入する保険を必要最小限にしましょう。

最近の保険はとにかくややこしく作っています。それは損得を計算しにくくしているのです。一時金、お祝い金、特約・・・。必要のない給付のために保険料を払うのはばかげています。必要以上の補償のめに保険料を払うのはばかげています。

できるだけシンプルな保険を探し、自分がヘッジしたいリスクのみをカバーしてください。

保険は長い人生に付きまとうものです。人生の状況は変化します。人生のリスクも変化します。その変化するリスクにこまめに対応できる保険を使ってください。

もう一つは、資産形成(貯蓄)と保険を切り離してください。保険に貯蓄性をもとめてはダメです。保険はリスクとコスト。資産形成はリスクとリターンです。まぜると、種類の違う2つのリスクとコストとリターン。はっきりいって適切な判断はできなくなります。

保険は必要最低限で。


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